検索

コンテンツ

記事

信用取引の金利・貸株料・逆日歩とは

このページでは信用取引での金利・貸株料・逆日歩を説明します。

金利

信用取引で買建した場合、投資家は証券会社から現金を借り、そのかわり証券会社の定めた金利を払う必要があります。一方、信用取引で売建した場合、投資家は最初に売却した代金を証券会社に預けてあるため、それに見合う金利を受取る権利があります。（ただしほとんどの証券会社で受け取り側の金利はほぼゼロ）

貸株料

信用取引で売建した場合、他の投資家/証券金融会社/証券会社から「株券を借りて」くるため、利用する証券会社が指定した「貸株料」を払わなければいけません。

逆日歩

信用取引の株券は投資家の手元には渡らず、証券金融会社に集められます。信用取引の買い（買い残）で集めた株券は、信用取引の売り（売り残）の貸株にまわすため、手元に株券がなくとも信用売りを行うことが可能となるのです。通常、ほとんどの信用銘柄は買いが売りよりも多い（買い残高>売り残高）のですが、信用取引の売り（売り残）が急増し買い（買い残）を上回った場合（買い残高<売り残高）には、信用売りのために貸し出す株券が不足します。そこで、証券金融会社は不足した株券を証券会社や機関投資家等から有料で調達します。その調達コストが「品貸料」です。「品貸料」は「逆日歩」とも呼ばれ、当該銘柄を信用取引で売建している全ての顧客より徴収され、買建した全ての顧客へ支払われます。

なお「逆日歩」のかかる日数は「新規約定日の受渡日から」「返済日の受渡日の前日まで」で計算され、金利・貸株料のかかる日数は「新規約定日の受渡日から」「返済日の受渡日まで」で計算されます。

たとえば、木曜日が受渡日となるように新規に売り建てし、翌週の月曜日が受渡日になるように返済した場合は、逆日歩は木曜日〜日曜日までの4日間、金利・貸株料は木曜日〜月曜日までの5日間で計算されます。また、日計り（新規建てしたその日のうちに返済すること）をした場合、逆日歩は計算されませんが、金利・貸株料は1日分計算されます。

逆日歩に買いなし

相場格言に「逆日歩に買いなし」というものがあり、これは逆日歩がついた銘柄を買ってはいけないという意味です。信用取引では、通常、買い方が金利（日歩）を支払い、売り方がそれを受け取りますが、売り方の建て玉が買い方の建て玉を大きく上回り株不足となると、逆に買い方が売り方から逆日歩と呼ばれる品貸料を受け取ることができるため、買い方がいっそう増加します。また、売り方は逆日歩の費用がかさむのを嫌い、損失覚悟で売り建てた価格より高値で買い戻すため踏み上げ相場となり価格が高騰しやすいです。ただし、株不足がいったん解消されると、本来の売り圧力が強まり株価は反転して急落することから、下手に手を出さないほうがよいという意味で使われます。

一方、逆日歩が発生した場合には短期で株価が上昇するため「逆日歩に売りなし」という格言もあります。